Xbox Oneの互換プログラムの裏話


11月末に配信されたメジャーネルソンのポッドキャストで、互換チームのBill Stillwell氏がインタビューに登場し、Xbox OneのXbox 360互換プログラムに関する裏話が語られていました。普段知ることのない互換プログラムの内幕を知るいい機会なので、日本語でまとめさせていただきました。

・最初のプロトタイプは、熱心なエンジニアのグループたちが作成したのでした。

・最初にデモに使われた最初のゲームの一つは、キャッスルクラッシャーズでした。というのもそれはマルチプレイヤーやローカルマルチの一つのいいモデルになるからでした。

・Project Fissionというのが、Xbox 360の基本構成がXbox Oneで動くようにするプロジェクトの名称でした。360からXbox Oneにアーキテクチャーを変えるというのは、Power PCのコードをx86-64に移植するようなものでした。

・チームは、エミュレーターが様々な物理エンジンやローディングなどを扱えるかどうかチェックするためにゲームを動かす必要があります。例えば、ある時Forza Horizionをエミュレーターで動かしたら、おかしなことに衝突判定が働かずにあらゆるものをすり抜けて車を走らせることができたなんてことも。エミュレーターで正しく動かすとパフォーマンスが下がることになります。つまり、このチャレンジというのはこの2つのバランス調整ということになります。

・E3 2015の前、互換チームはリークを恐れていました。redditやneoGAFの投稿者が互換の可能性を予測しても、すぐにほかの投稿者がマイクロソフトが以前に出していた、互換は不可能であるというコメントを持ち出して否定するさまを楽しんでいました。

・E3 2015の時、互換をマスエフェクトで示そうと考えていました。というのも、マスエフェクトは愛されているタイトルだったからです。唯一の心配は、人々が360ではどれだけ貧弱だったのかを忘れていて、逆にエミュレーターが低フレームレートであると責め立てるのではないかということでした。これはジョークですが、マスエフェクトをプレイしている最中にこっそり本体を交換して、パフォーマンスに文句を言いだしたら交換したことを明かす、なんてアイデアもありました。

・互換チームにとって、E3での発表時の聴衆の反応を見るのはまさに報酬だったと言えます。Bill Stillwellによると、聴衆たちは大きく息を飲んだ後、続けて歓迎の声を上げたそうです。

・11月末時点の状態:2015年11月、100本のゲームから始まりました。今では280本以上のゲームが互換に対応しています。年末までの目標は300本ですが、確定したものではない。Xbox Oneからの互換プレイは、2億1千万時間にもなるとのこと。

・チームが互換ゲームを対応するためにやることの大部分は、すべてのゲームを(DLCを含めてすべての地域で同時に)「再発売」することだと言えます。これは技術的に互換チームがマイクロソフトで一番の販売スタジオにしました。

・UserVoiceでの互換投票のリストは、どのゲームをテストするか順位づけたり優先づけるための一番のソースになります。しかし、エミュレーターで完璧に動くかどうかの難易度が、それぞれのゲームがどれだけ早くリリースされるかを決めることになります。どのゲームも捨て置かれることはなく、どのゲームが本当に求められているのかというのを実際に考慮しています。

・あるゲームが互換対応に選ばれたら、テスターはデータを収集するためにゲーム全体をプレイしなければなりません。ゲームがより動作可能になるにつれ、テスターは複数の周回プレイを敢行しなければならず、それによってエミュレータを調整したり、パフォーマンスを評価したり、バグを探したり…などなどのことをします。

・互換チームはテストとともに、パブリッシャーとIPや音楽ライセンス(ゲーム録画のため)について話し合います。360時代のパブリッシャーの中には解散したりしているケースもあるので、チームはさらに誰が何の権利を持っているのか追跡する必要があります。例えばTHQの資産はバラバラになって、ほかのパブリッシャーによって買収されました。

・法律チームは、それぞれのゲームの背後で動く古いミドルウェアの契約という荒野の世界をナビゲートする必要があります。実際にはIP関連の法律に照らして、すべてのことが適法であると確認するのに必要なデューデリジェンスを行うというものです。不幸なことに、これは時にはおかしな契約のせいでもっとも不合理な法的問題に行き当たることもあります。とはいえこれが意味するのは、互換チームはサードパーティのサポートを得ており、互換に参加したいすべてのパブリッシャーの強力を得ているということなのです。

・ほかに対応しているのは、すべての異なるバージョンを調査分析しているということです。GOTYエディション、プラチナヒッツ、プロモーション版などなど。

・Sneak King(その他のバーガーキングのゲームも含め)は、互換対応にもっとも難しいゲームです。なぜなら、これらのゲームはマイクロソフトで使われていた暗号化ディスクで作成されておらず、Xbox Liveではこの暗号化によりそれぞれのゲームを識別しているため、Xbox Oneではこうしたディスクを認識できないからです。しかしながら互換チームは解決方法を模索しています。

・エミュレーターをアップデートしたり改善したりするたびに、過去にリリースした互換ゲームのいくつかを再テストして、既知のバグが解決していないか確認しています。例えば、エミュレーターをアップデートした後にHalo Reachのパフォーマンスが改善されたことが分かったので、Halo Reachの互換バージョンをアップデートしました。

Xbox 360にはおおよそ1800のゲームがあります。

—以上